結果を出すマーケティング施策の3つの共通点とは?

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インターネット、SNS等のデジタルの普及、主流化によりマーケティング施策も変化してきました。デジタルが主流になってから、世界の変化は凄まじく、常にマーケティング施策もアップデートしていかなければ生き残ることが難しい時代となりました。

しかし、そのような世界においても常に結果を出し続けている企業があります。成功する企業が行っているマーケティング施策とはどのようなものなのでしょうか。

この記事では、結果を出すマーケティング施策の共通点を紹介します。マーケティングを担当しているけど、思ったような結果を出せていないという方はぜひ参考にしてみてください。

それでは下記3つの「結果を出すマーケティング施策の共通点」をそれぞれ見ていきましょう。

  • ユーザーファースト
  • データドリブン
  • 施策・テストの高速回転

 ユーザーファースト

ユーザーファーストとは「ユーザー第一主義」を意味します。顧客を第一に考えたマーケティング施策を打つことで大きな結果を出すことができます。

現代は消費者優位の時代です。インターネット、ITが急激に成長したことにより、顧客は情報を容易に取得できるようになりました。サービス・商品に関する良し悪しをリサーチしてから購入に至るようになったため、顧客の目線に立ち、顧客を第一に考えてサービスを開発することが大切になります。顧客目線で開発をすることが結果として顧客満足度を高め、ビジネスをグロースすることにつながるのです。

また、ユーザーファーストを念頭においてマーケティングを行うためには(マーケティング施策に限らず、ビジネスで結果を出すためには)顧客をどれだけ”深く”理解できるかが重要です。

どのような業種、業界においても顧客を相手にサービスや商品を提供して利益を生み出しています。そこで得た利益で人的、資金的、技術的投資を行い、ビジネスをグロースさせていきます。

そのためビジネスを行う上で顧客を理解することがとても大切なのです。顧客を理解し、ニーズを把握することで、中長期的にも利益を生み出し続けることができるようになります。

近年では「顧客」ではなく「個客」と表されることもあります。

これは一人一人のお客様を理解することを意味しており、これまでは顧客を対象としたマスマーケティング*1が主流でしたが、一人一人の個客に適したものを提供しようというOne to Oneマーケティングが注目を集めているのです。

One to Oneマーケティングの詳しい記事も書いていますので、ご参照ください。

事例(クックパッド)

日本最大の料理レシピサービスである、クックパッドは徹底したユーザーファーストをマーケティング施策として取り入れました。その結果、サービス産業生産性協議会が発表する「JCSI(日本版顧客満足度指数)」のインターネット部門ではGoogleやYahoo! JAPANを抑え、全指標で1位を獲得し、さらに顧客満足度では3年連続1位を獲得しました。

同社は2014年に「サービスが、ユーザーファーストであり続けること」を推進していくための部署としてユーザーファースト推進室を立ち上げました。同部署はクックパッドのサービスを利用する際のUX(顧客体験)について包括的に管理しています。

新規サービスを立ち上げるときにはユーザーが誰なのかを明らかにするためにユーザーインタビューを定期的に実施し、ペルソナを作り、画面のワイヤーフレームやプロトタイピングをチェックして、最終的に望んでいたユーザー体験となっているのかまで、全て含めてチェックをしています。

インタビューで得られたデータは6つの軸(料理頻度、料理スキル、コスト意識、時間的制約、情報探求度。健康意識)のレーダーチャートにして傾向を確認します。

これらの6つの要因の度合いをグラフ化することで、今から作ろうとしているサービスに求められているものが見えてくるのです。社内全体で一貫したユーザーファーストの意識を統一するために、6つの要因のグラフ化を行うことで文章資料だけではイメージ、共有しづらい細部まで伝えることを可能にしています。

また、ユーザーの意見をサービスに反映できるようにご意見ボックス機能を設置しており、ユーザーにとって必要なこと、困っていることをベースに「なぜそれを求めているのか」を理解し、本質的なニーズを見つけ出し、ユーザー体験の向上を図っています。

データドリブン

データドリブンとは、収集したデータを分析し、分析結果をもとに次の施策を考え、行動に移すことを意味します。

年々データの価値が向上し続けていますが、今後数年でさらに一層向上すると言われています。企業はデータを活用することで市場の動向、顧客理解、将来のトレンドなどを予測し、ビジネスのグロースに役立てることが重要です。

デジタル世界は流動的で常に変化し続けています。今後も長期的に利益を出し続ける企業であるためには、データドリブンな意思決定をより多くしていくことが大切なのです。

また、データドリブンはグロースマーケティング*2においてもとても大切です。グロースマーケティングは継続的な成長を目的とするため、収集したデータをもとに顧客を理解し、顧客一人一人に適したサービスを提供することで、繰り返し利用してくれるようになり、結果として継続した成長を見込むことができるのです。

事例(日清食品)

カップラーメンで有名な日清食品は、マーケティング施策としてデータドリブンな意思決定を行うことで、ビジネスをグロースさせることができました。

同社は2013年に、IT部門を戦略部門とし、組織、システムの刷新を行いました。その後も様々な取り組みを行いながら、2018年からは「デジタルを武装せよ」というスローガンを掲げ、社内のIT環境を充実させました。

そうした環境の中、顧客層の見直しと拡大に取り組み始め、カップラーメンは若者が食べるものというイメージを払拭し、シニア世代への拡大を図りました。

そこで活用したのが、ユーザーの行動データでした。

アクティブシニアと呼ばれる、インターネットを経由した情報発信を積極的に行っているシニア世代の人たちのSNSを分析し、豪華な食事の投稿が多いことを把握しました。こうしたデータをもとに健康志向を目指していた食品展開をフカヒレスープやスッポンスープにといった贅沢なイメージを与えるものへと展開し、見事に売上を伸ばすことに成功しました。

施策・テストの高速回転

施策・テストを高速で繰り返すことがマーケティングで結果を出すことに繋がります。施策・テストは一度行なって終了ではなく、常に改善を試みることが大切ですので、一回転をいかに早く実施することができるかが重要となります。

特にこれからの時代はOODAループ(ウーダループ)等のフレームワークをマーケティングに取り込むことが重要とされています。

OODAループについての詳しく理解したい方はこちらを参照ください。

blog.growth-marketing.jp

事例(オイシックス)

有機や特別栽培野菜など安全性に配慮した食品配達のサービスを提供しているオイシックス・ラ・大地株式会社は広告運用を行う際にPDCAを高速化させたことにより、顧客獲得数を3年で3倍にまで増加させることに成功しました。

広告は一般的に新規で商品を一度購入してもらうことと認識されがちですが、オイシックスでは継続的な顧客に育成するところまでを広告の役割と定義づけており、新規の顧客を獲得して、LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)を上げていくことをビジネスモデルのポイントとしています。

同社はPDCAを回す際のポイントは3つあると述べています。まず1つ目は仮説を立てるときにお客様の声を直接聞くこと。インタビューを行い、商品を認知した方法、購入の決め手や、使い方などについて詳しく理解して仮説を立てることが大事なのです。

2つ目が、スピーディーに「レビュー」を行うこと。KPI等の数字が悪ければ、その日中に何が悪かったのかその要因をすぐに見つけ出し、改善を行いPDCAのスピードを上げることが大切なのです。

PDCAを繰り返す際には、顧客からの直接の声を取り入れる必要があります。顧客の声には顧客のニーズが潜んでいるため、顧客の声を分析して常に顧客のニーズにあった商品を提供するよう取り組むことが重要です。

3つ目が”空・雨・傘”の思考法を意識すること。これは、”空・雨・傘”の思考法とは「空が曇っている、雨が降るかもしれない、傘を持って行こう」のようにファクトを整理してそれに基づく仮説を立ててからアクションをするということです。

常にこれらの3つのポイントを念頭に置き、PDCAを高速で回すことで広告からの会員獲得数を3倍にまで伸ばすことができました。

またそれ以外にも、同社のHPは会員番号下一桁の違いによって、TOPページのUIの引き出し分けができ、それで1回あたりの注文価格がどのように変わるかというデータを瞬時に確認することができます。商品カテゴリの見せ方、ヘッダーの位置、特集の打ち出し方の違いなど、毎週テストを行い、常に「顧客第一」となるようサービスの改善を試みています。

常に「自分が顧客だったら」という立場に立ち、顧客からのフィードバック改善に瞬時に取り込み、テストを高速に回すことで結果を出すことができるのです。

まとめ

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この記事では結果を出すマーケティング施策の共通点「ユーザーファースト」「データドリブン」「施策・テストの高速回転」を紹介しました。

ユーザーをまず第一に考え、大量のデータ分析結果を基に仮説を立て、テストを高速で繰り返すことでユーザーのニーズを反映したサービスを展開でき、大勢のファンを作ることができます。つまり、継続的にビジネスをグロースさせることが可能となるのです。

継続した事業成長を目的とするグロースマーケティングでは3つの軸「顧客理解」「高速に施策を繰り返す」「的確な目標・指標設計」を大切にしており、結果を出すマーケティング施策の共通点である「ユーザーファースト」、「データドリブン」を実現させるためには「顧客理解」を行う必要があります。また、「施策・テストの高速回転」も3つの軸のうちの1つであるため、グロースマーケティングを理解することで、結果を出すマーケティング施策に大きく近づくことができるでしょう。
ぜひ参考にしてみて下さい。

*1:全ての人に対して、画一的な方法で行うマーケティング

*2:企業・事業・製品・サービスの持続的成長にフォーカスしたマーケティング活動の総称。行動理解、高速に施策を繰り返す、的確な目標・指標設計の3つを軸とする。

【著者紹介】

グロースマーケティング編集部

編集部やスタッフが、プロダクトのデータ解析や継続率改善など、
自社サービスのグロース戦略に役立つ情報をお届けしています。