コア指標の設定によるプロダクト改善 - North Star Metricとは

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この記事は、より良いプロダクトを作る上で核心的な役割を果たすNorth Star Metric(プロダクトの成果を測定する最適な指標設計)について記述しています。

最高のマーケティングは最高のプロダクトを作ること

企業の競争が激しくなり、広告費をかけて売上の拡大を狙うことはますます難しくなっています。しかし、本当に良いプロダクトなら顧客は必ず選択すると断言できるでしょう。プロダクトの本質的な価値に気づいた顧客は、そのプロダクトを何度も使用するだけでなく、周囲の人にすすめ、それにより多くの新規顧客がプロダクトを使うという好循環が生まれます。

プロダクト改善のためには、明確な方向性を決めなければなりません。そのためには正確な指標を設計することが何より重要です。間違って設計された指標は、チームを突拍子もない方向に向かわせ、結局、プロダクトの本質的な価値を誤解し、より多くの顧客を満足させられない結果をもたらすことがあります。 

プロダクトの行動分析ソリューションAmplitudeで紹介する『North Star Metric(北極性指標)』は、まさにこのプロダクト改善を成し遂げるためのチームにとって不可欠な指標といえます。

North Star Metric(北極性指標)とは

North Star Metric(北極星指標)を一言で定義すると「チームの目標と方向性、そして成功を計る尺度」です。

「北極星」が方位を探すのに役立つように、この指標を通じて会社(またはプロダクト)の現状を正確に把握できるという意味で作られており、チームが短期的な成長を超えて長期的な観点の顧客成長を導き出すのに役立つ指標です。

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Photo by Andrew Draper on Unsplash

 大勢の人が船に乗って梶を漕いでいく途中、海の真ん中で羅針盤が故障したと仮定してみましょう。 みんなで力を合わせて一方向に進もうとしても、方角を間違えたら、なすすべもなく漂流してしまうでしょう。大勢の人が一緒に働くチームで、しっかりとした方向性を見いだせないとプロダクトの改善はますます難しくなります。 このような状況でNorth Star Metric(北極性指標)は明確な目標設計を通じてチームの成長を導く羅針盤になります。

成功するビジネスには多くの共通点があり、ビジネスで最も重要なことは何よりも顧客満足です。North Star Metric(北極性指標)は顧客がプロダクトを使って得られる本質的な価値を正確に測定する指標で、私たちのビジネスが成長しているかを追跡できるようにします。 

結果、North Star Metric(北極性指標)を通じて、私たちが顧客とグロースハッキングに集中できる土台が作られるのです。 

最適なNorth Star Metric(北極性指標)を設計する必要性

プロダクトが成功する上で重要な指標といえば、月別、四半期別の売り上げを思い浮かべます。もちろん売り上げは重要な指標です。 しかし、売り上げはすでに起こったことを表す過去への指標ですから、プロダクトの改善のためにどの方向に動くべきか教えてくれません。また、売上はプロダクトの質的側面に関わらず、外部の変数によって大きく異なることがあります。 売上は顧客がプロダクトを通じて価値を得ているかどうかを教えることはできません。 

それではどんな指標が良い指標でしょうか。Amplitude社によると、良いNorth Star Metric(北極性指標)の基準は以下の通りです。

プロダクトが人々に与える価値を表す
売上に直結的な影響を与えうる先行指標となる

先に述べたように、企業のビジネスモデルの核心は誰が何と言っても「顧客」にあります。North Star Metric(北極星指標)は、顧客が私たちのサービスを通じて、価値を得られる行動が何なのか、理解をもとに選定しなければなりません。つまり指標を追跡しながら顧客にできるだけ影響を与えなければなりません。

このような側面から見て「DAU(Daily Active User)」や「加入した会員数」は良いKPI(Key Performance Indicator)ではありません。こういう指標は、それ自体はプロダクトについて顧客が感じる価値について語ってくれませんし、チームが顧客の感じる価値と関係のない指標をNorth Star Metric(北極性指標)に設計すると、ビジネス自体が間違った方向に向かう可能性があります。

そしてNorth Star Metric(北極星指標)の重要ポイントは、未来の成功に対する先行指標として作用しなければならないということです。 上述のように、月間売上やARPU(Average Revenue Per User)などの後行指標では、プロダクトが及ぼす影響について予め情報を知らされません。これらの指標は将来の収益に対する予測よりも、過去にどんなことが起きたのかを教えてくれます。 先行指標であればあるほど、将来により多くの影響を及ぼすことができます。

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主要グローバル企業のNorth Star Metric

例えば、Facebookのグロース・チームリードだったChamath氏は『加入後10日で7人の友人を追加したユーザーは、プロダクトの本質的価値に気付き、Facebookのユーザーとして残り続ける』という事実を発見しました。これをNorth Star Metric(北極星指標)に定めた後、Facebookの全チームメンバーは、他のすべての指標を後回しにして『加入後10日で7人の友達を追加したユーザー数』を増やすことに集中しました。その結果、Facebookは今私たちが知っている通り、ものすごい成長を遂げることができたそうです。

プロダクトによって提供するサービスが異なるように、North Star Metric(北極星指標)もプロダクトによって異なる設計が必要です。 この点、North Star Metric(北極星指標)を設計する過程は、アハーモメントを探す過程とも言えます。 顧客がサービスに留まり続けるようにするアクションを正確に把握できれば、それがまさに効果的なNorth Star Metric(北極星指標)です。

 ユーザーの行動を理解してこそ、良いNorth Star Metric(北極星指標)を見つけることができる

上記のFacebookの事例からも分かるように、良いNorth Star Metric(北極性の指標)を見つけるためには、最初にお客様の行動を理解する必要があります。 弊社が日本総合代理店としてご紹介しているAmplitudeのコホート機能により、ユーザの行動を単位ごとに細かく区切った詳細なデータ分析が可能となり、お客様の行動を正しく理解することができます。

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Amplitude Funnel Analysis

また、Amplitudeを活用すると、このようなデータ分析をリアルタイムで素早く楽にすることができるため、データ分析に対する高いレベルの知識がないマーケッターやデザイナー、エンジニアもデータを見ながらプロダクトの改善に力を注ぐことができます。 ラピッドエタレーションによる素早い仮説設計と検証が可能なため、グロースハッキングにとても役立ちます。  

もっと詳しく知りたい方は、是非お問い合わせください。

【著者紹介】

尹 志秀

大学・大学院でビジュアルコミュニケーションデザインを専攻。ソウルで自身のデザインスタジオを運営し、多くのデザイン案件を遂行。より多くのデータを扱うサービスデザインに興味を持ち、IT業界に転職。 プロップテック業界でUI/UXデザインを経験した後、データドリブンでユーザー経験を改善する課題解決実践に惹かれ、ロケーションバリューに入社。