【国内·海外企業5選】デジタルトランスフォーメーション(DX)の成功事例

digital-transformation-examples

現在日本企業の多くが必死になってデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいます。しかし、現状としてうまく進めることができていない企業がほとんどです。 

そこで今回の記事では、デジタルトランスフォーメーションでの成功事例を5つ紹介します。

デジタルトランスフォーメーションに取り組んでいるけどなかなかうまく進まない、成功事例を参考に今後進めていきたいと考えている方はぜひ参考にしてみて下さい。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは

what-is-digital-transformation

what-is-digital-transformation

世界でも、日本国内でも注目を浴びているデジタルトランスフォーメーション(DX)ですが、一体どのようなものなのでしょうか。

経済産業省は下記のように定義づけています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化·風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」*1 

デジタルトランスフォーメーション(DX)は元々、2004年にスウェーデン·ウメオ大学スイス人教授、エリック·ストルターマンが提唱したことで始まりました。その内容は「テクノロジーが進化し続けることで、人々の生活はより豊かになる」ということを表しています。

つまり、デジタルトランスフォーメーションとは、『企業がIT技術を用いて顧客体験を豊かにすることで、企業自身のビジネスもグロースすること』を意味しています。これはグロースマーケティング*2の考え方にも通じるものです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)が必要な理由

ここまででデジタルトランスフォーメーションの定義を説明しましたが、それではなぜDXが必要なのでしょうか。

多くの企業が必死になりデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる大きな理由が、経済産業省が2018年に発表した「2025年の壁」問題です。

「2025年の壁」とは、大多数の日本企業で現在使用されているシステムが、2025年には完全に時代遅れのシステムとなることです。また、ただ時代遅れになるだけではなく、2025年から2030年にかけて年間12兆円の経済的損失を被ると計算されています。

非効率なシステムを使用しているために競争力が低下し、これだけ多くの損失を生むと懸念されているのです。

これらの膨大な損失を避けるためにも、2025年までに現在使用しているシステムから新システムへの移行が急務なのです。

その手がかりとなるアイデアがデジタルトランスフォーメーションです。

また、企業を成長させるためのグロースマーケティングを実施するためにもデジタルトランスフォーメーションを進めることが重要となっています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)での成功事例

デジタルトランスフォーメーションについて理解ができたところで、実際にデジタルトランスフォーメーションを成功させた事例を5つ見ていきましょう。

約1兆1,170億円の投資を行なったWalmart、足をスキャンすることで最もフィットする靴を提案するアプリを開発したNike、スマホ完結ネットオークションアプリを開発したメルカリ、タッチするだけでタクシーを呼べる配車アプリを開発したUber、仮想空間で部屋に家具が合うか確認できるサービスを行うIKEAの5つを紹介します。

Walmart

ウォールマートは、デジタルトランスフォーメーションを行うために2018年度に合計117億ドル(約1兆1170億円※1ドル100円換算)もの資金をテクノロジーに投資しました。この数字はアマゾン、アルファベット(Google)に次いで世界第三位のIT投資家になったことを意味しています。

また、ウォールマートはテックチームの増強にも力を入れており、2018年には1,700人のテクノロジー従業員を採用しました。さらに新たなCTO兼CDOに元アマゾンの世界的な小売りシステム担当副社長で、直近ではGoogleのディスプレイ、動画、アプリ広告、アナリスティック担当副社長兼ゼネラルマネージャーを務めていたSuresh Kumarを任命しました。

Eコマースビジネスだけではなく、会社全体をプラットフォーム化して、ビジネスのあらゆる側面で変革戦略を展開しようと考えていたのです。

そこで同社が行った改革のうちの1つが、スキャンロボットです。350店舗でスキャンロボットを使用して棚の在庫を管理することを開始しました。商品ごとに在庫の数を把握し、商品ごとに合計いくら分の在庫が残ってるかを常に管理でできるようにしました。スキャンロボットのおかげで、損失に繋がる不良在庫を回避し、需要予測の精度を向上させています。

2つ目の改革が、店舗管理者の指示に応じて自動的に価格調整を行うことができる機能です。この機能によって、サードパーティのデータと統合することで、リアルタイムで価格調整を行えるようになるのです。

これは時間、エネルギー、リソース、資金、人的資本をテクノロジーの開発に注ぎ、デジタルトランスフォーメーションを成功させた事例です。

Nike

スポーツウェアや、スニーカーなどスポーツ関連用品を扱うNikeはモバイルに重きを置きデジタルトランスフォーメーションを成功させました。

同社は、人工知能、コンピュータービジョン、データサイエンス、機械学習や推奨アルゴリズムの技能を掛け合わせ、顧客が自分の足をスキャンすると最もフィットする靴を提案してくれるモバイルアプリ、Nike Fitを開発しました。

Nike Fitは顧客のカメラを使い、超細密なスキャンを行い、13点のデータを収集して両足のマップを構築します。靴の種類によってサイズが異なるため、顧客が靴を試着する時間を大幅に節約することが可能になりました。

さらに、収集した顧客のデータは今後、商品を開発するときに役立てることもできるのです。同アプリはより一層の顧客体験向上のための大きな役割を担っています。

メルカリ

国内最大級のフリマアプリを提供しているメルカリ。従来はパソコンが前提だったネットオークションサービスにおいて、スマートフォンで完結できるサービスを構築し、その使いやすさや利便性が好評で大人気のサービスとなりました。

現代ではほとんどの方が所持しているスマートフォン一つで容易に出品、購入ができます。さらに匿名配送や宛名書き不要で配送できるサービス「らくらくメルカリ便」もとても好評です。また決済サービスのメルペイも導入し、お金のやり取りの面でもユーザーに寄り添ったサービスを提供しています。

同社はデジタルトランスフォーメーションで成功した実例として参考にされることが多いですが、アプリの使い方を教えてくれる教室も開催して顧客との接点を増やし、リアルとデジタルを超えたサービスを行なっています。デジタルトランスフォーメーションと聞くと「IT技術導入」についつい意識がいってしまいますが、オンラインとオフラインを融合するなど、徹底的に顧客目線に立つことで、顧客体験を向上させ、より大きな成果を出すことができます。

Uber

日本ではUber eatsで有名なUberですが、元々は配車サービスで成功した企業です。タクシーのようなサービスを個人で行えるようにしました。従来であれば、電話をするか道で呼び止めることでしかタクシーを利用できませんでしたが、同社アプリではボタン一つでタクシーを呼ぶことができるようになりました。

さらに、事前にクレジットカードをアプリに登録をしておくことで、自動支払いを可能にしました。同アプリは東南アジアでとても広く認知され、使用されています。そこで現地の言語を使用できない旅行者でも使用ができるように自動支払い機能を導入し、一言も話さずにタクシーを呼び、目的地に着き、支払いができるようになったのです。

同社もまた、ユーザーファーストを掲げ改善に取り組んだことでデジタルトランスフォーメーションを成功させることができました。

IKEA

スウェーデンの家具メーカーであるIKEAの成功事例はいかにデジタルトランスフォーメーションが従来の組織を変えることができるかを示しています。新しい技術を導入したおかげで同社は顧客体験をより良いものにし、さらに大幅なコスト削減にも成功しました。

同社は2017年に、IKEAで購入した家具の組み立てや住まいへの配送を手伝ってくれる人を検索できるウェブサイト、TaskRabbitを買収。このウェブサイトのおかげで、IKEAでの商品購入を検討しているが、組み立てたりすることに不安を感じている人にアプローチをすることができるようになりました。

さらに、同社はスマートホームプロジェクトでは、実際に店舗で家具を選び、購入する前にAR(拡張現実)を利用してバーチャル空間に選んだ家具を設置して、視覚的に自分の部屋にその家具がフィットするかを確認できるようにしました。このサービスのおかげで、購入前と購入後でのギャップを減らすことができ、顧客体験向上へと繋がりました。

まとめ

デジタルトランスフォーメーションとはデジタル技術を用いて、顧客体験を充実させ、顧客満足度向上をはかるための改革です。

顧客体験を向上させるためには、まず正しく顧客を理解することが重要です。グロースマーケティングの3つの軸の1つである「顧客理解」を進めることで、貴社のデジタルトランスフォーメーションもより円滑に進むことでしょう。



*1:https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf

*2:企業·事業·製品·サービスの持続的成長にフォーカスしたマーケティング活動の総称。行動理解、高速に施策を繰り返す、的確な目標·指標設計の3つを軸とする。

【著者紹介】

グロースマーケティング編集部

編集部やスタッフが、プロダクトのデータ解析や継続率改善など、
自社サービスのグロース戦略に役立つ情報をお届けしています。